貿易アドバイザー協会関西支部 会員紹介

 

貿易アドバイザー協会関西支部は総勢80名を超える会員が在籍しています。

その一部をご紹介します。

 


松浦 光吉

第二次世界大戦終戦の直前1945年からソ連崩壊までの間、「冷戦」と言われる期間が続きました。その間、「東ヨーロッパ(東欧)」「西ヨーロッパ(西欧)」と言われる地域名が使われましたが、これは、地理的な区分ではなく、共産圏(計画経済圏)と自由圏(市場主義経済圏)を区別するものでした。

 私は、この東欧を1972年より1991年までの20年間担当していました。当時の東欧は入国ビザが必要で、通信手段もテレックスが主流で、各社ともに担当者は限定されていました。それだけに、通常ではなかなか得られない経験が得られ、今となっては貴重な財産です。この時期は、専門商社勤務で、主として繊維機械を扱っていました。この間のエピソードは、スペシャルレポートで逐次ご紹介してゆきたいと考えています。

 ソ連崩壊と並行して、日本の繊維業界も不況となり、私もその煽りを食う事となり、全く異なる分野=メーカーで精密測定機器メーカーに転職する事になりました。従業員50名程度の小企業ですが、ニッチな分野で競合先が少ない業界でしたので、ある程度自由な活動が可能でした。一方で、小企業だけに、輸出業務は殆ど私一人で行っていました。従って、市場開拓から成約、クレーム解決、又、専門商社の時には財務部等の他部門が担っていた銀行との外為折衝等も人任せには出来ず、大いに勉強になりました。

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篠原 晃一

私は1981年に三洋電機の海外部門である三洋電機貿易に入社し、中東市場にカラーテレビ、テレコ、エアコン、冷蔵庫などの家電製品を輸出していました。その後、トルコ、UAE、イタリア、タイ、ベトナムと5か国で合計15年間の海外赴任も経験しました。

在職中は、輸出営業が主な業務ですが、それに加えて、現地生産、技術援助契約など生産関係の業務、及び新規の会社設立、人員整理、撤退業務など幅広い業務を担当しました。

トルコの家電メーカーと技術援助契約を締結した際、現地生産品に品質不良が発生し、相手側に損失が発生したためロイヤリテイの支払いを拒否された事例がありました。生産部門と共に現地に出張し、相手側と交渉しましたが、その際、相手側の言い分も認め、その場で生産部門にロイヤリティ減額の交渉を行い、支払額の妥協点を見つけることが出来ました。結果として、相手側、生産部門側の双方から感謝されて、交渉事は常に妥協点を探すことが重要だと学びました。

フランスは、民法で労働者の権利が守られて人員解雇が難しい国です。ある時フランス支店を閉鎖し従業員を解雇しなければならなくたった際、従業員に対して解雇に至る背景説明を丁寧に行い、補償についてもできる限りの誠意を尽くした結果、労働争議にならずに解雇できました。アドバイスをいただいた現地の弁護士に「難しい交渉だったが良く頑張ったね」と褒められたことが印象に残っています。 

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森 健

私は40年強の間、家電・情報機器メーカー、装置メーカーで、一貫して海外企業を相手に営業(宣伝広告、顧客開拓、契約交渉、顧客管理)および海外新規協業事業立ち上げ(装置搬入・立上、商流・物流システム確立。サービス体制設立、地元関連組織との連携等)を担当し、それらの実務と管理をしてまいりました。海外駐在はドイツ・英国で計8年、長期派遣はインド、英国、米国、ドイツ、ルーマニアなどで、訪問国地域は41か国となります。直近の10年は欧米に加えアジアが訪問先として増えています。

2016年からは複数の中小企業のアドバイザーや顧問として装置、工業材、健康食品、ファッション、伝統工芸品、等の海外展開のサポート・企業指導や、海外展開や貿易英語のセミナー講師をさせていただいています。

長年にわたり海外事業を経験する中、商談やそれに続く契約交渉、事業立ち上げでは、各関連組織・交渉相手との信頼関係、国内外の弁護士との緻密な連携、また各種専門知識(商品、物流、サービス、法律 等)を事前に押させておくことなどの重要性を学びました。また、特に契約書締結後や事業立上げ後に交渉相手やパートナー企業と共に喜べるその場に身を置けた事を幸せに思います。この同じ喜びをアドバイズさせていただく企業様にも味わっていただく事を信条として、お手伝いさせていただく所存です。 

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入江 史浩

生まれは九州の宮崎。育ちは質実剛健の鹿児島。貿易学科のある某大学には入れてもらえず、京都で青春時代を謳歌。家電メーカーにては23年間を海外駐在。米国駐在を断らせていただいてからは、一貫してイスラム諸国に駐在。駐在歴はサウジアラビア、香港、マレーシア、インドネシア。
初志貫徹するべくAIBAの試験に2回目にして合格。念願の貿易のエキスパートに!?
得意種目は、海外拠点経営、なかでも工場建設と経営。売れる商品をもっと売れる施策作りなど。

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弓場俊也
商社繊維部のイタリアミラノ事務所に1989年より8年半を駐在員として勤務しました。主として欧州有名ファッション製品の日本向け輸出、及びブランドライセンス契約管理を担当、欧州全域をカバーしていました。帰国後2000年に独立して有限会社を設立、貿易コンサルタントとして海外取引先との交渉及び日々の業務連絡、物流支援(通関士資格保有)、海外見本市出展支援、海外買付業務、国際契約の交渉から締結まで、貿易部門の立ち上げ、社内研修、ビジネス通訳・翻訳(日本語⇔英語・イタリア語)で中小企業の海外ビジネス支援をさせて戴いております。これまでJETRO, JICA,商工会議所等でビジネスマン向けセミナー講師及び相談員をお引き受けしました。また大学非常勤講師としてビジネス英語を長年教えています。

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